2008/02/01 (Fri) 「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(８５点)

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」は
監督はシザーハンズ、チャーリーとチョコレート工場、スリーピーホローなどなど代表作多数のティム・バートン。 
出演は上記タイトル及びパイレーツ・オブ・カリビアンのジョニー・デップ 。
監督ティム・バートンとの間に男の子がいるヘレナ・ボナム＝カーター。
 ダイ・ハード、ラブ・アクチュアリー、パフュームある人殺しの物語、ハリポタシリーズのアラン・リックマン。
で、贈るホラー・ミュージカル。同監督の作品としては日本初のR-15指定。
ちなみにバートンとデップは６度目のコラボ作品だ。

キャッチフレーズは
いらっしゃいませ。
そして、永遠にさようなら。

ストーリーはこんな感じ
19世紀のロンドン。フリート街で理髪店を営み、妻と娘と幸せに暮らすベンジャミン・バーカー。だが彼はある日、妻に横恋慕したターピン判事によって無実の罪で流刑にされてしまう。やがて15年後、脱獄に成功したベンジャミンは“スウィーニー・トッド”と名を変え、街に戻ってくる。しかし、彼の大家でもあるパイ屋の女主人から、妻はターピンに追いつめられた末に自殺し、娘は幽閉されている、という驚愕の事実を知らされる。怒り狂ったスウィーニーは・・・
(allcinemaより）

19世紀イギリスの都市伝説「理髪師とパイ屋の話」で知られる殺人鬼の話が元ネタ。
スティーヴン・ソンドハイム作詞作曲のミュージカル「スウィーニー・トッド」で人気を博して以降、150年近く人々を魅了し続けている あまりにも有名なお話。

オープニング映像（以降ＯＰ）に凝る監督は、とても多く私はどの作品でも常に期待している。映像はもちろん文字の出現方法や書体などに注目しているのだが、そのＯＰからその後の内容を読み取ることもでき、とても重要視している。そして今回の「スウィーニー・トッド 」も なかなか面白い。
どんなＯＰかと言うと･･･

今回は「スウィーニー・トッド」オープニング映像をご用意しましたのでご覧下さい。

BWW TV Exclusive: Opening Credits of Burton's Sweeney Todd (Video Content) (BroadwayWorld.com)

いかがだろう？本編に大いに期待を持った方もいるのでは？

そこで個人的感想だが内容はかなりグロいと思う。正直血しぶき飛びまくりのスプラッターだ。しかし映像はグロさより、端正でキレイな印象を受ける。さらにデップの歌声も混じり、そこまで酷く感じさせない。まぁ周りの女性は直視できない方も多く、顔をそむけていた。いくらデップのファンの方でも万人向けではないので、ご注意願いたい。

語るべきはホラー（スプラッター）部分だけではなくミュージカル部分も興味深い。
私はミュージカル好きではない、どちらかというと苦手だ。基本的に「歌う」ことの意味がわからないのと「展開が遅い」ことが理由だ。歌わずに通常の台詞であれば作品自体も９０分ぐらいで収まっただろう。

特徴としては台詞そのもを歌詞にしており、群舞（ダンス）が無いこと、そして本物のプロの歌手では無いことだ。歌に関しては個人的にはウマいヘタがわからないのであまり気にはならなかった。デップのファンならその歌声に痺れるのではないだろうか？

あと、本作は完全なミュージカルではないだけに逆に好印象だった。私のようにあまりミュージカルが好きではない方でも、かなり面白く観れるように作られている。

最後に
今作も「白塗り」だったジョニー・デップ。やはり白塗りしているほうが彼らしいと思えるほど似合っていた「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」この週末にいかが？

余談だが
デップは本作撮影中に愛娘のリリー・ローズちゃん（７歳）が敗血症で入院したことで回復するまでは俳優業を休止すると発表し本作の撮影も一時中断。役者の個人的理由での撮影中断などなかなか無い話だ。
付きっきりで看病しローズちゃんは無事回復。撮影も無事再開された。その後、愛娘の命を救ってくれたお礼として病院に１００万ポンド（約２億円）を寄付し、さらに昨年１１月にはパイレーツオブカリビアンのジャック・スパロウ船長に扮装し病院の患者の子供たちにおとぎ話を聞かせ大いに喜ばせたとのこと。なんとも美談である。