2007/05/24 (Thu) 「スネーク・フライト」６８点

全米初登場No.1!!数千匹の毒ヘビがジャンボジェットを制圧！上空10,000メートル、蛇との死闘を描く前代未聞のアクション・パニック超大作！あまりに危険！あまりに想定外！絶対絶命とはこのこと！　全米を熱狂させた、映画史上、最も過酷なパニック・アクション超大作が遂に日本上陸する！

いきなりだがB級くさい・・・このキャッチフレーズだけで誰でもそう思うだろう。

スネーク・フライトは「スター・ウォーズ」のジェダイマスター、メイス・ウィンドゥ役などで有名な名優サミュエル・Ｌ・ジャクソン、「ER 緊急救命室」で“できる看護士”を演じたエミー賞女優ジュリアナ・マーグリーズが主演。監督は「デッドコースター」「セルラー」でショック＆サスペンス演出に際立った手腕を発揮した鬼才、デイヴィッド・Ｒ・エリスの真面目に作ったB級絶叫パニック映画。決してバカ映画ではない。
また監督は「マトリックス・リローデッド」の高速道路チェイスを作り上げた人物としても有名。

当初の企画段階から主にアメリカでネット等で大きな話題を呼びファンサイトや関連サイトが立ち上がり、かなりの盛り上がりぶり。各映画雑誌の表紙を飾り特集が組まれるほど前評判も高かった。

ストーリーは
リゾート地ハワイで青年ショーン・ジョーンズは、偶然、ある殺人を目撃してしまう。それは、大物ギャング、エディ・キムが自らを刑務所に送ろうと腐心して いたロサンジェルスの著名な検事を殺害する現場だった。唯一の目撃者ショーンをＬＡの大陪審で証言させるため、ベテランＦＢＩエージェントのネヴィル・フ リン(サミュエル)が護衛につく。しかし、キムはショーンの口を封じるため、彼が乗り込んだＬＡ行きの便に・・・（引用allcinema）
こんな感じ。

人間が本能的に恐怖を抱くモノの中で、誰でも知ってる落ちれば必ず全員死ぬ空と飛ぶ鉄の塊「飛行機」。ぎらぎらてらてら光る外観、手足が無いのに意味がわからない素早さでくねくね動き、咬まれると死ぬほどの毒をもつ種類もいる「蛇」、この２つの恐怖が同時に襲ってくるのだから当然怖い。だが、これをやるとB級になるのは、まず間違いない。それは制作陣もわかっていた。わかっていて作るんだったら、それを極めたB級の中のB級「超B級をつくってやろう」といった感じが伺えるほどの本格的な作りっぷり。基本スタンスがバカ映画ではないのでツッコミをどころを出来るだけ無くそうと努力してシチェーションそれぞれに伏線を含め意味を持たせ観客を説得させる。さらに地上での犯人捜査や血清準備なども抜かりない。

また、搭乗する不幸極まりない面々もユニーク。「小さな子供の兄弟」「新生児＆ママさん」「新婚夫婦」「らぶらぶカップル」「ムエタイ使いの東洋人」「人気ラッパー＆PSP持ってる護衛のおデブな2人」「子犬＆女の子」「わわがままな会社重役」あんなことやこんなことになるんじゃないかと想像できる。(特にカップルはバッチリの展開)
台詞も基本マジメだが多少コメディ色のある台詞や本国でR指定を受けた「毒」のある台詞まであり１０７分間観ていて飽きない。しいて言うなら「蛇」登場のタイミングにストレスを感じたぐらい。

後半に主役がやってくれるネタには「えーっ！」「そらアカンで！」と声に出してしまった「超B級ネタ」は最高で、それを大物俳優がやるからおもしろい。他にも、いろんなところに笑える展開、読めない展開を盛り込みB級マニアのツボはきっちり押さえてある。

最後に「蛇」が嫌いな方は当然やめといといた方が良いです。かなり大量の「蛇」です。
ちなみに基本的に蛇は本物で専門家が見ないと解らない無毒の蛇や蛇に似た種類の生物を使用している。

この「蛇」「飛行機」「サミュエル」そして「絶叫パニック」。高度一万メートルで展開される、絶対絶命の超B級パニック映画。この週末にいかが？

フォースの加護があらんことを～