2007/10/19 (Fri) 「トランスフォーマー」７０点

トランスフォーマーは
製作総指揮がご存知！スティーヴン・スピルバーグ、
監督が 「アイランド」 「パール・ハーバー」「アルマゲドン」のマイケル・ベイ 
共に数々の名作＆大ヒット作を生み出したブロックバスター・コンビが放つSF超大作。
(ブロックバスター＝巨額な製作費・宣伝費を投入じた野心的な超大作)
ちなみに制作費は１億５千万ドル、日本円にすると、なんと約１７６億円！

出演は主役に シャイア・ラブーフ 、ヒロインに ミーガン・フォックス。特にシャイアは今後も注目の若手俳優。次回作の２１世紀版「裏窓」とも噂される「ディスタービア」(11月公開予定)にも期待が集まる。

製作と監督名だけで少なくとも映像だけは強烈に楽しめることが読み取れるが、取り上げたのが日米合作アニメで、しかもかなり無理のある変形メカアクションが売りの「トランスフォーマー」の実写化となれば期待しない訳にはいかない。(私は昨年の春頃から期待していた)

ストーリーはこんな感じ・・・
２００３年、火星に送り出した探査機ビーグル２号の謎の事故。その原因はビーグル２号がビデオ記録していた映像の最後の部分の“何者”かだった。そして現代、未知の惑星から地球に金属生命体が到来。世界各地であらゆるマシンから攻撃型ロボットへトランスフォームし、“ある目的”のために人類への攻撃を開始した…。(wikipediaより)

「トランスフォーマー」自体の歴史は古く日本での初登場である１９８５年から２０年以上、玩具やゲームやコミックなど数々のアイテムがあり、興味はなくともタイトルだけでも、ご存知な方はかなり多いはず。

２０年以上となると親子で楽しめる映画であり本国でのオープニング収入は全米映画史上において最高記録を樹立し、現在では約３５０億円を突破！国家予算的な数字にも驚かされる とんでもない映画だ。

見どころは
なんといっても変形(トランスフォーム)シーンだ。バリバリのCGだがクルマや戦闘機、ラジカセに携帯まで全く予想できない変形ギミックでのトランスフォーミングはアイデアと映像に誰もが驚かされる。
DVDでたら是非スローで詳しく見てみたいと思う。

他には米空軍の活躍だ。この映画のために全面協力しているところも見逃せない。撮影協力はもとより「もし実際にトランスフォーマーに遭遇したらどう対処するか」を本気でシュミレート、それを反映させリアリティを追求している。もちろんミリタリー好きにもたまらない作品で最新鋭のF-22をはじめ実際にはとても拝めない大迫力の米軍の活躍は、かなり楽しめる。

しかし・・・（ここから辛口）
ここまでは９０点以上なのだがストーリーが、子ども向けにしては難しく、大人向けにしては幼稚。もう少し単純だが良い話しで女性が見ても面白い内容なら抜群に良かったであろう。完全に男子向けの割り切った映画だ。展開自体はテンポも良くて１４４分間飽きないのだが、あっちこっちと場面がかわり落ち着きの無い映画に思えてしまう。また主役を見てるとイライラするがこれは演出効果だ。

それと先ほど映像に関するところで褒めたものの見るほうとしては驚きはあるが、かなり不快な見せ方で、大画面なら途中で気持ち悪くなる方も出るだろう。
はっきり言ってカメラが寄り過ぎ。特にラストバトルなど確かに迫力はあるし力が入った映像であるが、異常な数のカット割と動きが早すぎるのとで、何やってるのかサッパリわからない。どっちが正義のトランスフォーマーでどんなやつがどんな状態なのかも判別しづらく、せっかくの高次元な戦闘がとてももったいない。ちょっと見るのが嫌になる。
これもDVDでたら是非スローで詳しく見てみたいと思う。

ちなみに私は先に見た方から教わっていたので劇場でも後ろの方で見ていたがそれでも不快だった。
そんなこんなで７０点である。

最後に
この映画の主役はトランスフォーマーのリーダーである「オプティマス・プライム」だと思う。(日本ではコンボイ司令官）
と言うのも今回はあくまで序章部分であり続編が最低でも２作は既に準備されているらしい。そのための伏線も多く、最後のシーンでも語るのはオプティマスであって主役の彼ではなかった。
なにはともあれ２００７年夏のSF超大作。パールハーバーでの間違った日本描写で少し嫌われてしまったマイケル・ベイ監督だが変形(トランスフォーム)シーンだけでも楽しいので観る価値あります。アニメをご存知の方は吹き替えも観てください。「オプティマス（コンボイ)」の声優が日本のアニメ版でおなじみの玄田哲章ってのはうれしい計らいだ。

劇場からの帰りに私の車もトランスフォームしたり
高級車をスキャンして欲しかったなぁ・・・
そんな「トランスフォーマー」この週末にいかが？