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「頭文字D THE MOVIE」は監督:「インファナル・アフェア」シリーズを手掛けた香港映画界の鬼才アンドリュー・ラウ&アラン・マック。主演:台湾のスーパースター、ジェイ・チョウ、香港からは「インファナル・アフェアII 無間序曲」のエディソン・チャンとショーン・ユー、アンソニー・ウォン。日本からは鈴木杏。

名前だけでも知っている方が大勢いると思うが総売上3900万部を誇る日本の走り屋コミックの金字塔「頭文字(イニシャル)D」をハリウッドリメイクもされた香港映画『インファナル・アフェア』シリーズを手掛けたスタッフによる実写化。でも華流・・・。日本では映画化不可能と言われていたらしい。


ストーリーは、家業である豆腐屋の配達をすることで知らぬ間にドライビング・テクニックを身に付けた藤原拓海は、父・文太のハチロク(トヨタAE86/トレノ)で峠のスペシャリスト達に立ち向かうという、スピードの魔力にとりつかれた若者たちの熾烈なバトルを描くカーバトルムービー。

あまり期待せずに見たせいもあるがビックリ!がいくつかあった映画だ

まずは日本の漫画なのに香港映画、香港映画なのにロケは日本、ヒロインのみ日本人という変な構図にビックリ!した。
また予想以上に原作に忠実でビックリ!それとエミネム風香港流のラップにエンディング曲が日本人ってのもビックリ!した。
さらに後で知ったのだが主役のジェイはR&Bからラップ、バラードまで幅広く歌い分ける歌唱力はもちろん、他のアーティストから楽曲提供の依頼が来るほどの才能の持ち主で台湾芸能界において長者番付No.1を誇る天才カリスマ・アーティスト。台湾のみならず中華圏を代表する人気スターであり、華流では「ジェイ様」ではなく「音速のカリスマ・ジェイ王子」と呼ばれていることにはかなりビックリ!した。

見所であるバトルシーンもビックリ!17年前に生産停止されたトヨタAE86(ハチロク・パンダトレノ)をはじめ、スカイラインR32RX-7 FC3SランエボⅣ CN9AシルビアS13と原作とは登場する車が若干違うものの、それらをスピード・マシンに改造し、ほとんどCGなしでのスタントはまさにビックリだ!
カースタントは、ご存知タカハシ・レーシングが担当。あの「溝落とし」も実際に行い素晴らしい走りを見せている。

最後に中国系の顔立ちのほぼ非日本人が群馬で、いかにも香港映画風のコメディっぽいやりとりを普通に演じられるとさすがに違和感がありとても不思議な光景。バトルでは同じ道ばかりのバトルシーンをシフトチェンジやアクセルワーク、ドラテクなどマニアックな演出で飽きさせないよう工夫している。総合的に「変な映画なのに良く出来ている」オススメ映画だ。
原作フリークな方にはキャラやストーリーなど各設定が微妙に違うのでダメポもあるが、華流なのにしっかり日本の漫画の「イニシャルD」に仕上がっているところは高評価。ぜひ皆さんもビックリ!してほしい。

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